2023年11月から参加型・名産品開発ブランド「SHIROIRO」で販売を開始した、本みりん研究所の「流山みりん生キャラメル」。
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これまで、本みりん研究所は⼩さな⼯房で、量産体制が整っていませんでした。また、みりんキャラメルは要冷蔵商品だったので、販売環境に制約がありました。通販にも向いていないため、店頭で手作りし、季節限定・少量販売をしてきた商品です。
しかしこのほど、北海道産⽣クリームを活かすキャラメル⼯場と出会い、常温販売可能な⽣キャラメルに仕上げることができました。今回は、「流山みりん生キャラメル」を製造してくれる北海道の有限会社アイバさんの工場見学に行ってきましたので、その様子をお伝えします。
製造委託先の工場・アイバさんについて
有限会社アイバさんは、北海道産の生クリームを存分に活かし、口どけの良い、お土産として持ち運びやすい常温タイプの生キャラメルを開発・販売されています。また、その土地でしか買えないご当地生キャラメル製造も引き受けられています。
代表者が同じ株式会社キタヤ物産さんは、観光業(企画制作・問屋)です。自社製造したキャラメルを新千歳空港などのお土産コーナーに卸したり、「北海道と言えば!」という有名なメーカーさんの商品のグッズ作成・販売企画・販路開拓に携わっていらっしゃいます。
工場で量産しても「手作り」。
社長にご挨拶させていただいた後、工場見学を案内頂きました。北海道産生クリームを100%使用したアイバさんの生キャラメルは、こちらの笑顔が素敵なお二人が製造されています。機械的なライン生産をイメージして訪問したのですが、顔の見えるお二人が手作りで生キャラメルを作ってくださっているということを知りました。
普段、アイバさんが製造されている生キャラメルは、砂糖が使用されています。機械を活用して練って作られるので、量産がしやすいようです。しかし、私たちの「流山みりん生キャラメル」は、砂糖の生キャラメルとは比較にならないくらい焦げやすく・分離しやすく・とても繊細で、火加減から混ぜるスピードまで、絶妙なさじ加減が必要になります。練るところから手作りで、普段より一回り小さな鍋で製造されているとのことでした。
私たちも、少人数で・小さな工房・小さなフライパンで手作りしてきたので、手作りのままお引き受け頂き仲間が増えたことが嬉しいです。また、私たちのキャラメルは製造が難しいことも知っているからこそ、本当に有難いです。
製造工程レポート(流山みりん生キャラメルの作り方)
まずは材料を火にかけ、煮詰めます。初めは白っぽい状態ですが、次第に黄色くなり、とろみが出てきます。途中、温度を確認しながら休むことなく混ぜ続けます。焦げないように要注意です。
火にかけ終えたら、トレイに流し込みます。
表面がなめらかになるように丁寧にへらを使って生キャラメルをならしたあと、高さ確認もします。
冷蔵庫で冷やし生キャラメルが固まったら、機械にくっつかないように粉末オブラートをふりかけます。そして、機械を使ってさいの目状に切ります。
形が崩れているものを省きながら、一つひとつ丁寧に素早く、容器に詰めていきます。
袋に詰め、密封をして完成です。
「流山みりん生キャラメル」がどのような場所で、どのような人たちの手によってどのように作られていくのかの現場を見られて感無量でした。約6年前に開発してから、ほぼ一人で製造し守ってきた本みりん研究所 所長の佐藤さんも、ほっと安心したのか、感動したのか、涙を浮かべているようでした。
社長自ら、「流山みりん生キャラメル」がどのように製造されるのか、安心安全のために衛生面で日々こだわっていらっしゃる点など、説明してくださいました。
製造後、SHIROIROのパッケージで包み、流山の販売拠点まで納品されます。バトンを受ける気持ちで、1つ1つ心を込めお客様に届けていきます。
一つ一つ丁寧に手作りされた「流山みりん生キャラメル」。自分へのご褒美に、お持たせに、ギフトに、商品開発体験に、まちを知る機会に。ぜひ美味しく召し上がっていただければと思います。そして、一緒に名産品に育てていきましょう。
流山市のまちづくり会社(株)WaCreation代表、machiminオーナー。取り組みの一つとして、みりんの魅力を伝えるプロジェクトを立ち上げる。研究員の活動の場づくりとして菓子製造所をつくり、日々企画・営業にむかう二児の母。