砂糖不使用スイーツの集大成!砂糖で固めるシュトーレンをみりんで作ってみた。

みりん活用研究

和のみりんを様々な洋のスイーツに変身させてきた本みりん研究所。その集大成として、砂糖をたっぷり使ったシュトーレンを、みりんを使って作ってみました。

シュトーレンとは?

クリスマスの約4週間前の日曜日から“アドベント(待降節)”に入り、キリストの誕生を祝う準備に入ります。そのアドベントを彩るお菓子がシュトーレン。(シュトレン、が正しい表現ですが、伸ばす方が馴染みがありますよね。)卵やバター、砂糖をたっぷり使った発酵生地に、ナッツとドライフルーツを練り込んで焼き、焼き上がりにバターにドボンと漬け、粉砂糖で真っ白に仕上げるドイツ菓子。熟成が進み日々深まる味わいを、クリスマスの準備と共に楽しみます。その見た目はキリストのおくるみに見立てて作られます。

みりんシュトーレンの開発秘話

材料について

みりんシュトーレンは本みりん研究所流に砂糖は使わず、甘みは本みりんのみ。まず、材料として使われる市販の柑橘系やベリー系のドライフルーツには砂糖が入っているものが多かった為、レーズンとイチジクのみ使って試作してみました。また、ドライフルーツは洋酒漬けにして使いますが、みりんシュトーレンでは、洋酒を使わずみりん漬けにしました。ついでに出来る限りのアレルギー対応として、卵と乳製品も使わず仕上げました。よく似た味なので、この2つをたっぷり入れたところでイマイチかもしれない…と思い、たまたま家にあった干し芋を入れてみたのです。

出来上がったシュトーレンは、干し芋が主張はしないけど、他の具材との食感や味の違いが楽しめました。しかしながら、パサつきを感じます。

元々のシュトーレンは、包んだマジパン(アーモンドと砂糖を練った物)が日を追うごとにシュトーレン全体をしっとりさせ、風味が増すのです。ここからヒントを得て、砂糖不使用の白さらし餡を入れる事に!(ここまでみりん、干し芋、と来たので、せっかくなら和の物で…と考えました。)こうしてみりんシュトーレンが完成しました。

製造工程について

発酵生地とほぼ同量の具が入っている、とってもリッチなみりんシュトーレン。なのに表面がゴツゴツ焦げ焦げしていないのはなぜ?それは…発酵生地が捏ね上がったら、そのままで一部取っておいて、残りの生地に具を混ぜ、そして別々に発酵させ、成形の最後に何も入っていない生地で包むからです。とっても手間がかかるのですが、レーズン一粒も無駄にしない工夫です。

また、みりんシュトーレンは、焼き上がった後に大量のバター&砂糖でコーティングをする代わりにみりんを塗って、さらに菜種油を少し。よりしっとりと楽しんでいただけるようにしました。そして、粉砂糖でコーティングした雰囲気が出るように、ココナッツミルクパウダーを使いました。

美味しく食べるコツについて

バターと粉砂糖でコーティングしていない為、長期保存をするには少し心許ないので、賞味期限は短めの3週間に設定しました。「賞味期限」というと、近づくにつれどんどん劣化するイメージですが、シュトーレンの場合はむしろその逆!みりん漬けにしたフルーツやナッツから、じっくりじんわりと香りやしっとり感、美味しさが全体に広がり、どんどん美味しくなるので、その変化を感じながら楽しんでいただけます。

そしてできるだけ中央から食べる分だけを薄く切り出し、切り口同士を合わせてぴっちりとラップをします。涼しい場所で常温保存するのがオススメです。

<おまけ>食べ方アレンジ

バターと砂糖を使っていないからこそできる楽しみ方をご紹介します。

禁断のバターのせ!


シュトーレンを軽くトーストし、いざ。有塩バターで正解でした。外国産の、塩分しっかりした発酵バターだともっとよさそうです。

お菓子ではなく、オードブルとして


クリームチーズと生ハム、黒コショウにピンクペッパーを飾ってみました。シュトーレンのフルーツの甘み、チーズと生ハムの塩気、スパイスの香り、ナッツの歯ごたえ。とてもリッチに仕上がりました。これは絶対にワインです。

今回、約2ヶ月に渡り、少しずつ作ったシュトーレンは、全部で約80本。80通りのストーリーが産まれてたのだと思うと感慨深いです。お買い上げいただいた皆様、ありがとうございました。また次のクリスマスにお届け出来るのを楽しみにしています。流山のクリスマスといえばコレ!という日が来ますように。

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