昔は甘いお酒として飲用されていたみりんですが、どのように製造しているのでしょうか?日本酒の作り方とは何が違い、なぜ甘くなるのでしょうか?
みりんの製造方法を調べるために、流山本みりんを醸造する窪田酒造さんに行ってきました!
■窪田酒造(くぼたしゅぞう)
明治5年創業。千葉県野田市の利根運河沿いにある蔵元。白みりんのほか、勝鹿(かつしか)という山田錦を使用した大吟醸を製造している。
明治5年創業。千葉県野田市の利根運河沿いにある蔵元。白みりんのほか、勝鹿(かつしか)という山田錦を使用した大吟醸を製造している。
みりんの製造方法
蒸米
お米を洗い、しっかりと水を吸わせてから、蒸気で蒸す。
製麴
麹室で、蒸米に種麹をかけ、米麹をつくる。
醪(もろみ)
タンクに、米麹、掛米(蒸したもち米)、米焼酎、醸造用アルコールを仕込み、醪を造ります。
圧搾
醪を搾り、みりんとみりん粕(こぼれ梅)が出来上がります。
火入れ・瓶詰め
火入れを行い、瓶詰めをして、品質が落ち着いたら出来上がりです。
日本酒とは何が違うの?
日本酒の場合、米麹、掛米(蒸したうるち米が主流)、水を仕込み醪を造ります。
上記の図のように、お米のデンプンは麹の働きによって、ブドウ糖に分解されます。ここまではみりんと同じですが、さらに、その糖は酵母のエサとなり、アルコールとガス(二酸化炭素)を生成します(アルコール発酵)。
一方、みりんは約40%のアルコールを一緒に仕込むので、アルコール発酵しません。糖をアルコールに変える発酵をしない分、麹の力によって分解された糖が残り、日本酒よりも甘くなるのです。
日本発酵文化協会認定 発酵マイスター。白みりん発祥の地・流山のmachiminと出会い、もっとたくさんの人に発酵食品であるみりんの魅力を広めていきたい!と「本みりん研究所」を立ち上げる。現在育休中の一児の母。