みりん(本みりん)の製造方法とは?なぜ甘くなるの?

みりんのキホン

昔は甘いお酒として飲用されていたみりんですが、どのように製造しているのでしょうか?日本酒の作り方とは何が違い、なぜ甘くなるのでしょうか?

みりんの製造方法を調べるために、流山本みりんを醸造する窪田酒造さんに行ってきました!

■窪田酒造(くぼたしゅぞう)
明治5年創業。千葉県野田市の利根運河沿いにある蔵元。白みりんのほか、勝鹿(かつしか)という山田錦を使用した大吟醸を製造している。

みりんの製造方法

蒸米

お米を洗い、しっかりと水を吸わせてから、蒸気で蒸す。

窪田酒造さんが原料とするみりんのお米は、一般的なみりんより精米歩合が高いそう。(麹米に使用するうるち米は精米歩合70%であり、掛米に使用するもち米は精米歩合77.5%。)そのため、流山本みりんは甘く澄んだ味わいが楽しめます!

製麴

麹室で、蒸米に種麹をかけ、米麹をつくる。

窪田酒造さんは、製麴室も完備。デンプンやタンパク質を分解するのが得意なみりん用の麹をつくり使っています。

醪(もろみ)

タンクに、米麹、掛米(蒸したもち米)、米焼酎、醸造用アルコールを仕込み、醪を造ります。

熟成の間に、米麹の力で、もち米のデンプンはブドウ糖に、タンパク質はアミノ酸に分解され、旨味や甘味を生じます。

圧搾

醪を搾り、みりんとみりん粕(こぼれ梅)が出来上がります。

窪田酒造さんは、人の手により4日ほどかけて絞っていきます。ここで絞ったみりん粕は、運が良ければ、かごや商店さんで購入できます。

火入れ・瓶詰め

火入れを行い、瓶詰めをして、品質が落ち着いたら出来上がりです。

こだわりの製法と素材により、美しく澄んだ白みりんが味わえます!流山本みりんは、かごや商店さんで購入できます。

日本酒とは何が違うの?

日本酒の場合、米麹、掛米(蒸したうるち米が主流)、水を仕込み醪を造ります。

上記の図のように、お米のデンプンは麹の働きによって、ブドウ糖に分解されます。ここまではみりんと同じですが、さらに、その糖は酵母のエサとなり、アルコールとガス(二酸化炭素)を生成します(アルコール発酵)。

一方、みりんは約40%のアルコールを一緒に仕込むので、アルコール発酵しません。糖をアルコールに変える発酵をしない分、麹の力によって分解された糖が残り、日本酒よりも甘くなるのです。

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